世界のユーロ建て債発行、今年は20％増　過去最高＝調査会社

Samuel Indyk

[ロンドン １９日 ロイター] - 調査会社ディールロジックによると、２０２５年の世界のユーロ建て債券発行額は過去最高で、前年比２０％近く増加した。米ドルに代わる資産を求める傾向の強まりを反映した格好だ。

年初来の発行額は２兆２０００億ドル超、２４年比で１９％以上増加。ディールロジックはこの発行額が国債と社債の双方を含むかどうかは明らかにしていない。増加は３年連続だが、２４年の２１％増からはやや伸びは鈍化している。

ドイツ銀行の債券ストラテジストは最近のノートで、投資適格級および高利回り企業による２５年のユーロ建て債発行額は１兆ユーロ（１兆１７００億ドル）に近いと推定している。

ディールロジックによると、２５年の米ドル建て債の発行額は４兆５０００億ドルで全体の約半分、ユーロ建ての２倍を占めた。

２５年の主要テーマの一つは、トランプ米大統領の積極的な貿易・関税政策を受けて投資家が米国以外への資産分散を図るかどうかだったが、欧州やアジアへの資金流入が増えたものの、米国以外への資産の分散は予想ほど進まなかった。

ドルは今年、他の通貨バスケットに対して９％以上下落した。