- 2025/12/23 掲載
大和証G、来春5%賃上げ=営業力強化へコンサルAI拡大
大和証券グループ本社の荻野明彦社長は、2026年度に5%程度の賃上げを実施する考えを明らかにした。大卒の初任給は31万円へ1万円引き上げる。富裕層向けビジネスの強化に向け、生成AI(人工知能)を使ったコンサルティングを全店に広げる方針も示した。
同社の賃上げ率は、今春までの4年で累計約20%。大幅賃上げを継続する理由について、荻野氏は「物価が上がっている」と述べた。来春は賃上げ分の一部として自社株を付与する。その狙いとして株価が年初から3割程度上昇し、配当金も過去最高となったことを挙げ、「社員にも恩恵を受けてもらい、同じ方向に向かっていきたい」と説明した。
生成AIの活用に関しては、「業務効率化の道具ではなく、新たな価値を生み出すテクノロジーだ」との認識を示した。大和証券の顧客や地域特性などのビッグデータをAIが分析し、営業活動の改善点を導き出すシステムを既に半数以上の支店で使っており、早期に全店へ広げる。
米グーグル出身の研究者らが設立した新興企業サカナAI(東京)と10月に提携。グループの運用ノウハウを学習したAIが顧客に資産運用のプランを提案する新システムの開発も進めており、28年のサービス開始を目指す考えを示した。
荻野氏は22日までにインタビューに応じた。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに応じる大和証券グループ本社の荻野明彦社長=16日、東京都千代田区
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