- 2026/02/03 掲載
豪中銀2年ぶり利上げ、5月追加引き締めと市場予想 総裁は言及回避
Stella Qiu Wayne Cole
[シドニー 3日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は3日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げて3.85%とした。利上げは2年ぶり。決定は全会一致だった。中銀は経済が予想よりも速いペースで成長しており、インフレ率は当面目標を上回る水準にとどまる見通しだと述べた。
ブロック総裁は記者会見で「(金融引き締め)サイクルにあるかは分からない」と述べ、追加引き締めについて言及を避け、経済指標を注視していくと説明。「金融環境という点では中立的な水準辺りにあるのではないかとわれわれは考えている」と語った。
最後に利下げした昨年8月からわずか6か月後の利上げとなった。昨年第4・四半期の消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、12月の失業率が7カ月ぶりの水準に低下したことを受け、市場は利上げの確率を78%と予想していた。
オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアの経済調査責任者ハリー・マーフィー・クルーズ氏は「(金利の道筋が上昇したにもかかわらず)中銀はインフレ低下のペース鈍化を予想しており、特にきょうの決定が全会一致だったことを踏まえると、リスクは1回限りの措置ではなく一連の利上げに明らかに傾いている」と述べた。
中銀は声明で「インフレ加速の一部は一時的な要因によるものと評価されているが、民間需要が予想より急速に伸び、供給能力の逼迫が以前の評価より大きく、労働市場の状況がやや逼迫していることは明らかだ」とし、「インフレ率はしばらくの間、目標を上回る可能性が高く、キャッシュレートの目標引き上げが適切と判断した」と説明した。
豪ドルは0.9%高の0.7002米ドル。3年物国債利回りは8bp上昇し、4.3%となった。
市場では5月の追加利上げの確率が約75%となっている。年内に40bpの追加利上げを織り込んでいる。
豪中銀は雇用拡大を維持したいという意向から、インフレが急速に進行していた局面でも他の主要中銀ほど積極的に金利を引き上げなかった。
このアプローチは当局者にとって試練となる可能性がある。昨年の3回の利下げ後にインフレ率が再び上昇し、中銀は昨年終盤にタカ派的な姿勢への転換を余儀なくされた。
中銀はこの日、金利決定とは別に発表した経済報告で、金融環境が引き締め的だったかどうかは不確実で、一部指標は金融環境が緩和的だった可能性を示唆していると指摘した。また、今年2回以上の利上げを技術的に想定した場合でも、インフレが高止まりするリスクがあるとみている。
コアインフレ率の指標として注目されるトリム平均値については現在の前年比3.4%から6月までに3.7%に加速すると予想。2028年半ばには2.6%に鈍化する見込みとしたが、中銀の目標レンジ(2─3%)の中間値を依然として上回る。この予測は金利決定前の技術的な想定に基づいている。
ブロック総裁は、理事会はこの時間軸を「容認できる」結果ではないと判断したと述べた。
キャピタル・エコノミクスのアジア太平洋シニアエコノミスト、アビジット・スリヤ氏は「全体的に見て、ディスインフレへの道が長く曲がりくねったものになると中銀が考えているのは明らかだ」と述べた。同氏は追加利上げを5月のあと1回のみと予想しているが、「中銀は28年初めになっても基調的インフレ率が目標(2─3%)の中間値に戻るとは予想していないため、さらに利上げせざるを得ないと判断する可能性は十分にある」と述べた。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR