- 2026/04/15 掲載
旭化成、カナダの電池材工場の稼働延期 北米EV市場の成長鈍化で
Ritsuko Shimizu
[東京 15日 ロイター] - 旭化成は15日、リチウムイオン電池用セパレータ「ハイポア」のカナダ工場の稼働を延期すると発表した。北米のEV(電気自動車)市場の成長が鈍化しているため。稼働時期は市場動向を見極めて決めるが、2027年半ばの当初予定から1年半―2年程度の延期を想定している。
工藤幸四郎社長は会見で「EV市場は24年4月の北米投資の意思決定時の見通しから大きく成長が鈍化している」とし、「本格稼働は2030年以降を視野に入れつつ、需要動向に応じて適切にコントロールしていきたい」と述べた。27年の完成予定に向けて、工事は計画通り進捗しているという。
EV市場は鈍化しているものの「中長期的な需要は確実に存在する」とみており、今後、AI(人工知能)データセンター向け蓄電池用途への拡販など販売ポートフォリオの多様化を進める方針。
27年度を最終とする中期経営計画では、25―27年度の3年間において1兆円(うち拡大関連投資として約6700億円)としていた投資計画は、9300億円(同6000億円)に修正した。
営業利益2700億円(25年度見通しは2250億円)、ROIC(投下資本利益率)6%、ROE(自己資本利益率)9%の目標は据え置いた。
工藤幸四郎社長は、中計開始から1年を経て「収益は順調に進捗しており、目標達成の確度は高まっている。不透明な事業環境下でも持続的成長を可能にするポートフォリオが奏功している」と評価した。
北米のセパレーターや関税リスクに加え、北米の住宅事業の下振れリスクなどを踏まえて150億円のバッファーを織り込んでおり「利益目標は十分に達成可能」と強調した。
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