- 2020/08/13 掲載
NZでコロナ感染急増・封鎖長期化なら追加刺激策検討=中銀副総裁
同氏は、中銀の見通しについて、新型コロナが国内で封じ込められていることを前提にした基本シナリオに基づくと指摘。感染再拡大は中銀の見通しに大きなリスクだと述べた。
最大都市オークランドは今週、4人の新型コロナ感染が確認されたことから3日間の封鎖が発表された。ニュージーランドで新型コロナの感染が報告されたのは102日ぶりだった。
バスカンド氏は「もし、感染急増が続き、ロックダウンが長期化する場合、残念ながら中銀の見通しに下方リスクが生じるだろう。中銀としては金融刺激策の追加を検討せざるを得なくなる」と語った。
中銀は12日、政策金利のオフィシャル・キャッシュレートを0.25%に据え置く一方、大規模資産買い入れ(LSAP)プログラムを最大1000億NZドル(653億9000万米ドル)に拡大すると発表した。将来的にマイナス金利政策に踏み切る可能性にも言及した。
バスカンド氏は、12日発表の措置に追加で刺激策を講じるとすれば、マイナス金利と、借り入れコストの低下を促す「貸し出しのための資金供給」プログラムの組み合わせになるとの見方を表明。同プログラムを通じて銀行は中銀から低利で資金を調達できるようになり、マイナス金利の波及効果を高めると説明。
「マイナス金利だけを行えば、銀行の収益性にやや悪影響が及ぶため、銀行が融資を引き締めるリスクが多少ある」とした。
中銀は新型コロナ感染拡大に対応し、3月に75ベーシスポイント(bp)の利下げを実施し、市場を驚かせた。その後は金利を据え置いている。
バスカンド氏は、ニュージーランド国内は海外よりも状況が良いが、世界的には回復までの道のりは厳しく、国内経済の回復見通しにも影響を与えると指摘。
「これは大きな経済的ショックで、終わっていない。100日間封じ込められたのは少しいい気分だったが、回復までの道のりは長い」とした。
*内容を追加します
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