カナダ製造業売上高、6月は過去最大の20.7％増

［オタワ　１４日　ロイター］ - カナダ統計局が１４日発表した６月の製造業売上高は前月比２０．７％増と、過去最大の伸びを記録した。５月と比べて工場の稼働率が大幅に上がった。ただ、売上高は依然として新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）前の水準を大きく下回っている。市場予想は１６．４％増だった。

カナダの製造業売上高は新型コロナ感染拡大を抑えるための封鎖措置により４月に大幅に落ち込んだ後、５月と６月は過去最大の伸びを続けて更新。５月の売上高は当初発表の１０．７％増から１１．６％増へ上方改定された。

売上高は全２１業種で増加。自動車・同部品の伸びが最も大きかった。自動車・同部品を除く製造業売上高は１０．３％増だった。

数量ベースの売り上げは前月比１８．４％増だった。

売上高は依然としてパンデミック前の水準を１３．２％下回っている。第２・四半期は４月の落ち込みが響き、前年同期比２２．８％減と過去最大のマイナスとなった。

ＣＩＢＣキャピタルマーケッツのシニアエコノミスト、アンドリュー・グランサム氏は、カナダ最大の貿易相手国である米国で新型コロナの感染数が増えた場合は、カナダ製造業の持ち直しが今後よりゆっくりとしたペースになるとの見方を示した。米経済の回復が停滞すれば、「カナダの製造業者の主な需要源が減る可能性がある」と指摘した。