- 2020/08/20 掲載
前場の日経平均は反落、材料難続き模様眺めムードが支配
19日の米国株式市場は、取引時間中にS&P総合500種<.SPX>とナスダック総合<.IXIC>が過去最高値を更新したものの、不安定な取引の中で下落して終了。米連邦準備理事会(FRB)が公表した7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、新型コロナウイルス流行を受けた景気低迷からの回復について、かなりの先行き不透明感が存在するとの懸念が示された。
外為市場でドル/円相場が106円台まで円安に振れたものの、材料視される雰囲気はなく、東京市場の朝方は米株安を受けて全般は売り優勢で始まった。その後も手掛かり材料がないままさえない展開となり、日経平均は2万3000円を下回る水準で推移。テクニカル面では、12日と13日に空けたマドの下限(2万2847円37銭=12日高値)を割り込むと、弱気に傾斜するとの見方も出ている。
一方、このところ活況だったマザーズ市場でも指数が6日ぶりに反落。「中小型株の活況が投資マインドを冷やさないでいたが、マザーズがこのまま反落したままで推移すると、見送り気分が一段と高まる可能性がある」(国内証券)との声が聞かれた。
薄商いが続いている点については「商いが細ると、ちょっとした悪材料で値を崩しやすい。下値を警戒する必要がある」(野村証券・投資情報部投資情報二課課長代理の神谷和男氏)といった指摘もある。
TOPIXは0.50%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は8512億1600万円と1兆円をこの日も割り込んだ。東証33業種では、不動産業、電気機器、金蔵製品など内需、輸出に関わらず値下がり業種が多く、値上がり業種は空運業など5業種にとどまった。
個別では、トヨタ自動車<7203.T>、ソニー<6758.T>など主力株に売り優勢の銘柄が目立つほか、ソフトバンクグループ<9984.T>もさえない。半面、パナソニック<6752.T>がしっかり。小型株では、ジーエヌアイグループ<2160.T>が商いを伴って堅調で、マザーズ市場における中心銘柄となった。他方、きょうマザーズ市場に新規上場したニューラルポケット<4056.T>は、買い気配のまま値がついていない。
東証1部の騰落数は、値上がりが銘柄604、値下がりが1461銘柄、変わらずが97銘柄だった。
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