- 2020/11/25 掲載
米株はダウ3万ドル突破、ワクチン開発進展や米政権移行開始で
[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米国株式市場は続伸して取引を終了。ダウ工業株30種は初めて3万ドルを突破した。景気回復への期待や新型コロナウイルスのワクチン開発を巡る進展、米国の政権移行開始に支援された。
S&P総合500種の主要11セクターは景気動向に敏感な銘柄を中心に10セクターが上昇。工業株は過去最高値を付けた。
トランプ米大統領は23日、バイデン次期政権への移行プロセスを開始することを一般調達局(GSA)にようやく許可した。
バイデン氏が次期財務長官に連邦準備理事会(FRB)のイエレン前議長を指名するとの報道も、市場の地合いを押し上げている。
新型コロナのワクチンに関しては最近のデータで、年末までに利用できるようになる可能性が示されており、S&P500は月間で4月以来の良好なパフォーマンスを記録する勢いだ。当初の感染拡大を受けた市場の混乱で売り込まれていたバリュー株の需要が高まっている。
ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「選挙に関して不透明感がやや後退した。市場はイエレン氏に関するニュースについてもかなり好意的に受け止めているとみられる。あらゆることがやや前進した良い日のようだ」と指摘した。
ダウは一時、3万0116.51ドルまで上昇。S&P500も終値ベースで最高値を更新した。
電気自動車(EV)大手テスラは6.4%高とS&P500への採用を控え、買いが加速。時価総額が5000億ドルを突破した。
航空機大手ボーイングも3.3%上昇。2度の墜落事故を受けて運航停止となっている同社の旅客機「737MAX」について、欧州当局が運航再開の承認に向けた手続きを開始したことが材料となった。
資産運用世界最大手の米ブラックロックは23日の投資家向けノートで、米国株の投資判断を「オーバーウエート」に引き上げた。大型ハイテク株のほか、小型景気循環株にも強気に転じた。
ただ、米国では新型コロナの感染者が急増し、多くの国民が失業状態にあることから、米株市場は今後数カ月、ボラティリティーの高い展開や最高値圏からの後退に見舞われやすい状況が続く可能性があると一部のアナリストは指摘している。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.16対1の比率で上回った。ナスダックでは2.09対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は141億8000万株。直近20営業日の平均は111億8000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 30046.24 +454.97 +1.54 29746.11 30116.51 29746.11
前営業日終値 29591.27
ナスダック総合 12036.79 +156.15 +1.31 11939.33 12049.88 11863.45
前営業日終値 11880.63
S&P総合500種 3635.41 +57.82 +1.62 3594.52 3642.31 3594.52
前営業日終値 3577.59
ダウ輸送株20種 12715.38 +291.27 +2.34
ダウ公共株15種 882.62 +9.61 +1.10
フィラデルフィア半導体 2609.01 +13.76 +0.53
VIX指数 21.69 -0.97 -4.28
S&P一般消費財 1269.93 +16.57 +1.32
S&P素材 452.65 +11.03 +2.50
S&P工業 756.30 +13.34 +1.80
S&P主要消費財 687.80 +4.62 +0.68
S&P金融 475.46 +16.20 +3.53
S&P不動産 227.68 -0.06 -0.02
S&Pエネルギー 300.95 +14.77 +5.16
S&Pヘルスケア 1266.01 +3.59 +0.28
S&P通信サービス 216.17 +4.85 +2.29
S&P情報技術 2138.19 +29.21 +1.39
S&P公益事業 325.21 +3.58 +1.11
NYSE出来高 11.73億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 26475 + 245 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 26470 + 240 大阪比
*内容を追加しました。
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)
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