- 2020/12/17 掲載
午後3時のドルは103円前半、ユーロが2年8カ月ぶり高値更新
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 103.30/32 1.2224/28 126.29/33
午前9時現在 103.46/48 1.2194/98 126.19/23
NY午後5時 103.48/51 1.2197/01 126.18/22
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の103円前半。ユーロが2年8カ月ぶり高値を更新する中で、ドル/円は5週間半ぶりの安値まで落ち込んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和(QE)に関するフォワードガイダンスが強化され、米国での超低金利政策の長期化予想が改めて広がる中、ドルはじわじわと売られた。
ドルは午前9時半過ぎに103.56円と高値を付けたが、その後は欧州通貨が徐々に買い進まれ、欧州通貨に対するドル安がドル/円に波及したことで103.24円まで下落し、5週間半ぶりの安値を付けた。
ユーロは1.2235ドルまで上昇し、2018年4月以来2年8カ月ぶり高値を更新した。
ユーロ高の背景は、前日発表されたユーロ圏の経済指標が予想を上回る結果だったことや、FOMCで月額1200億ドルの国債等購入プログラムについて「最大雇用と物価安定の目標達成に向けてさらに著しい進展がみられるまで」継続する方針が示されたこと。これまでは「今後数カ月間」にわたり買い入れを行うとしていた。
「欧州中央銀行(ECB)によるユーロ高けん制に対する警戒感はあるものの、ユーロ圏、特にドイツの景気回復の足取りがしっかりしていることで、とりあえずユーロを買うしかない」(外国銀)という。
ユーロ/円は126円前半で底堅かったが、ドル/円で円高が進んだ影響で、伸び悩んだ。英ポンドも1.3564ドルまで上昇し、2年7カ月ぶり高値を更新した。
今回のFOMCでは、メンバーによる経済見通しに「不確実性」および「リスク」を示すディフュージョンインデックス(DI)が付け加えられた。
市場では「結局のところ、資産購入策のガイダンスのファインチューニング(微調整)をしただけにみえる。とりあえずは追加経済対策の合意を待ち、バイデン政権の目玉である環境インフラ投資の効果を眺めつつというところなのだろう」と三井住友銀行、チーフストラテジストの宇野大介氏は話す。
2種類のDIについては「メンバーの経済見通しが現実と離れてしまった場合のエクスキューズとして使われる可能性がありそうだ。今後は、資産買い入れ額の増減、政策金利の上げ下げと連動させていくか否かに注目したい」(同)という。
(為替マーケットチーム)
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