- 2020/12/22 掲載
JDIに課徴金21億円勧告=決算虚偽記載―監視委
証券取引等監視委員会は22日、経営再建中の中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)に対し、有価証券報告書の虚偽記載による金融商品取引法違反で21億6333万円の課徴金を科すよう金融庁に勧告した。虚偽記載への課徴金としては、東芝、日産自動車に次ぐ過去3番目の高額となる。
監視委は、JDIが架空の期末在庫を計上したり、販売見込みのない在庫の損失計上を回避したりする手口で、2015年度、16年度、18年度の3年間に計約112億円の連結純利益を過大計上したと認定した。
原因には、1人の経理担当者に権限が集中したことや、適切に会計処理をする企業風土の欠如を挙げた。一部の最高財務責任者(CFO)も不正を認識していた。経営陣の指示の有無については「確認できなかった」(監視委)としている。
昨年秋に不正が発覚。同社の第三者委員会が4月、100億円規模の在庫の架空計上などを指摘した。同社は「金融庁から正式な通知を受領し次第、速やかに対応を検討する」とコメントした。
【時事通信社】
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