トヨタ労組、月９２００円要求＝ベアは非公表―２１年春闘

トヨタ自動車労働組合（組合員約６万９０００人）は２５日、２０２１年春闘で定期昇給などの賃金引き上げ総額として、全組合員平均で月９２００円を要求する執行部案を固めた。基本給を底上げするベースアップ（ベア）に当たる賃金改善分については、２０年春闘まで７年連続で求めたが、今春闘では要求するかを含め非公表とした。２６日に組合員に提示し、２月１０日に正式決定する。

一時金は年６カ月分（２０年の要求、実績は年６．５カ月）を求める。

２０年春闘でトヨタは、月例賃金総額を８６００円増とすることで労使が妥結。組合側はベアを含む総額１万１００円の賃上げを要求したが、厳しい競争環境を理由に経営側は７年ぶりにベアゼロを回答した。

労組は定期昇給のうち一律に上がる部分を廃止し、人事評価に応じて昇給がゼロにもなり得る新賃金制度の受け入れを決めている。

【時事通信社】