- 2021/01/30 掲載
ドル横ばい、円は月末調整で下落=NY市場
ドルは過去2週間にわたり主要通貨に対しレンジ内で推移。昨年のドル安トレンドが今後も継続するのか見極めようとする動きが出ている。主要6通貨に対するドル指数は90.57と、ほぼ横ばい。今月6日に付けた3年ぶり安値の89.206からは1.53%高い水準にある。
バノックバーン・グローバル・フォレックス(ニューヨーク)のチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「新材料が模索されているが、来月まで何も出てこないとみている」とし、「ドルの調整は続くのか、もしくは終了したのか、まだ判断できない」と述べた。
市場では米追加景気対策の行方が注目される中、来週発表される1月の米雇用統計が新たな動意になる可能性があるとの見方が出ている。
リスク選好度が低下したにもかかわらず円はアンダーパフォームし、対ドルで約2カ月ぶり、対スイスフランで約3年ぶりの安値を付けた。アナリストは日米金利差のほか、月末のポートフォリオ調整などが背景にあったと指摘。ショートスクイーズも一部要因になった可能性があるとしている。
終盤の取引で円は対ドルで0.50%安の104.73円。一時は104.94円まで下落した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.2%高の3万4300ドル。米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が自身のツイッターのプロフィールに「#bitcoin」と投稿したことが押し上げ要因となった。
マスク氏のツイートは米ゲーム販売ゲームストップの株価にも影響。OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「ビットコインはゲームストップを巡る熱狂に巻き込まれた。マスク氏のツイートで仮想通貨が再び注目された」と述べた。
ドルはオフショア市場で中国人民元に対し3週間ぶり安値を更新。29日の中国短期金融市場で翌日物加重平均レポ金利が5日連続で上昇し、中国人民銀行(中央銀行)の金利コリドーの上限を突破したことが影響した。
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