- 2021/02/04 掲載
アジア企業の業績予想、7カ月連続で上方修正
政府支出の拡大と新型コロナウイルスワクチンの普及で企業業績が改善するとの見方が多い。
リフィニティブのデータによると、アナリストはMSCIアジア大洋指数採用銘柄の今後12カ月間の業績予想を1月に1%上方修正した。
国・地域別では、台湾企業とインド企業の業績予想がともに4.5%上方修正、タイ企業とマレーシア企業の業績予想も2%以上上方修正された。
ジェフリーズは先週のリポートで「台湾は軽い景気後退の後に、力強い回復を遂げている。中国の回復が背景だ。株式市場の観点では、回復のすそ野は広く、多くの不人気なセクターが活性化している」と述べた。
日本経済新聞社とIHSマークイットが発表した1月のインド製造業購買担当者景気指数(PMI)は57.7と、3カ月ぶりの高水準だった。好不況の分かれ目となる50を6カ月連続で上回った。
中国企業の業績予想は約1.5%上方修正された。
中国の2020年第4・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.5%増と、市場予想を上回り、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた厳しい年を驚くほど良好な状態で締めくくった。
一方、韓国企業と日本企業の業績予想については、上方修正の幅が小さかった。
クレディ・スイスは1月末のリポートで「コンセンサス予想では、日本を除くアジア企業の2021年の1株利益予想は、前回のピークである2017年の水準を14%上回っている。韓国については、2021年の1株利益予想が依然として2017ー18年の水準を下回っている」と指摘した。
セクター別では、素材・エネルギーなど景気敏感セクターの上方修正幅が最も大きかった。今年の景気回復に対する期待が高まっていることが浮き彫りとなった。
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