• 2021/05/06 掲載

バイデン米政権、ギグワーカー巡る前政権の規則撤回 権利保護重視

ロイター

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[ワシントン 5日 ロイター] - バイデン米政権は5日、運転手や配達員など単発で仕事を請け負う「ギグワーカー」を従業員ではなく独立した請負業者と分類することを容易にするトランプ前政権の規則の撤回を決めた。労働者の権利保護強化に政策を転換させる可能性を示唆した。

ギグワーカーに頼る事業構造を持つ配車大手のウーバーとリフト、料理宅配のドアダッシュは大幅下落してこの日の取引を終了した。

ウォルシュ米労働長官は、独立請負業者に関する規則の撤回は本質的な労働者の権利保護に資すると説明。「雇用主が独立請負業者と誤分類したために、労働者が賃金などの保護を失う事例があまりにも多い」と強調した。

ウォルシュ氏は先週、ロイターのインタビューで、ギグワーカーの大半は「従業員」に分類されるべきだと指摘。安定した賃金や病気休暇、医療保険など「米国の平均的な従業員がアクセスできる全て」の待遇にギグワーカーもアクセスできるよう、企業側と今後数カ月間に協議を行う方針を示した。

ウーバーの広報担当者は5日、現在の雇用体制について「福利厚生は大きいが柔軟性が低い従業員になるか、柔軟性は高いが保護が限られている独立請負業者になるかの一方を選ぶよう強いている」と指摘し、同社はいいとこどりの雇用契約を提案できると述べた。

ドアダッシュの広報担当者は、同社の配達員の1週間の平均実働時間は4時間未満で、自分が働きたい時に働ける重要性を非常に重視していると説明した。

リフトはコメントしていない。

全米商工会議所は、バイデン政権が、独立請負業者の収入機会を制限するような新規制を目指さないよう望むとの立場を示した。「しっかりとした法的根拠があり、労働者の分類について労働者や企業に確実性を与えるバランスが取れた規則が政権によって撤回されたのに失望している」と表明した。

一方、国内最大級の労組、米労働総同盟産別会議(AFL-CIO)はトランプ前政権の規則は「労働者の誤分類を容易にする」ものだったとして、撤回決定を歓迎した。

トランプ前大統領は退任直前の今年1月に同規則を決定。公正労働基準法(FLSA)が保障する最低賃金や残業手当の受給に関する労働者の権利が損なわれる可能性があったが、バイデン政権下の労働省が見直しを行ったため、3月の施行は見送られた。撤回の決定は6日に発効する。

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