• 2025/05/01 掲載

知らない人はカモにされる…大統領選や株価暴落にも潜む「認知バイアス」とは?

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情報が氾濫している現代、人は1つ1つの情報への注意力が失われ、ますます「バイアス(=思い込み)」に囚われやすくなっている。いわゆるフィルターバブルやエコーチェンバーと呼ばれる現象だ。これにより、情報に踊らされ、時に大きな損失をもたらしてしまう。しかし「認知バイアス」は、知ることで強い味方にすることもできる。『世界は認知バイアスが動かしている 情報社会を生きぬく武器と教養』を上梓した、東京科学大学リベラルアーツ研究教育院/環境・社会理工学院 講師の栗山直子氏が、「認知バイアスを理解すること」の重要性を解説してくれた。
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科学技術がどんなに発達しても、人間は「認知バイアス」から逃れられない…
(Photo/Shutterstock.com)

現代人が「認知バイアスを知らない」のはヤバい

「情報の豊かさは注意の貧困をもたらす」
 ノーベル経済学賞受賞者で人工知能(AI)の生みの親でもあるハーバート・サイモン(1916~2001)は、生前にこのような言葉を残しました。情報が増えれば増えるほど、1つひとつの情報に振り向けられる注意が減るというトレードオフの状態になるということです。なぜなら、人間の脳のキャパシティは昔も今も変わらないからです。

 注意力を失った人間はどうなるか。ますます「バイアス(=思い込み)」に囚われやすくなります。

 ITの発展により情報は指数関数的に増えています。そんな「情報氾濫の時代」において、「思い込みに囚われた人類」が情報に踊らされ、大統領選、ネット炎上、株価暴落、大ブームなど、世界を大きく動かしています。

 情報が氾濫している時代だからこそ、情報にアクセスするだけの能力にはあまり意味はありませんし、どんなに頭の良い人でも、思い込みに囚われていては失敗をします。

 そして、思い込みは直感的であり、感情的なものです。意識をしなければ、自分でもコントロールできるものではありません。現代を生きる私たちにとって、認知バイアスを知らないことは、ことのほかヤバいことなのです。

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情報が氾濫している現代、「バイアス(=思い込み)」に囚われていては失敗してしまう
(Photo/Shutterstock.com)
【次ページ】スティーブ・ジョブズらの成功物語に潜むワナ
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