- 2021/05/12 掲載
英中銀総裁、安易なLIBOR代替手段に警鐘
LIBORは一部のドル建てを除き12月末に廃止され、代替金利に置き換わることになっている。
規制当局はLIBORの代替として、英中銀のSONIA(ポンド翌日物平均金利)やニューヨーク連銀のSOFR(担保付翌日物調達金利)など、中銀が公表する翌日物の「リスクフリー」金利を採用したい考え。
ただ一部米銀からは、融資先の信用リスクを反映させるため、代替金利やSOFRへの「スプレッド」上乗せを求める声もある。すでに米国市場では数種類が提供されている。
一方、ベイリー総裁は「こうした金利は短期的な代替としては便利かも知れないが、長期的には複雑なリスクがある。これらがストレスがかかる時期に指標性を維持できるかどうか、まだ十分な答えが出ていない」と述べた。
その上で、信用リスクに敏感に反応する代替指標金利が、LIBORの弱点をどの程度補うかは明らかでないと指摘。「英国では、ポンド建てLIBORの移行に際して、信用リスクを考慮した金利は必要とされておらず、求められてもいないという明確なコンセンサスがある。これは賢明なことだと思う」と述べた。
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