- 2021/05/31 掲載
午前の日経平均は反落、材料乏しく様子見ムード
前週末28日の米国株式市場は、ダウ工業株30種とS&P総合500種指数、ナスダック総合がそろって小幅高。インフレ指標が市場予想以上に上昇したが、相場は底堅く推移。市場では「過度なインフレ懸念は後退してきた」(国内証券)との見方が聞かれた。
日経平均は、安く始まった後もじりじりと水準を下げた。心理的節目の2万9000円を割り込んで2万8900円に接近した後は、押し目買いに支えられ安値圏でのもみあいに移行した。市場では「先週の上昇の反動が出て上値が重い。週末に米雇用統計を控えていることで動きにくさもある」(みずほ証券の倉持靖彦マーケットストラテジスト)との声が聞かれた。
TOPIXは0.59%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0185億1300万円と盛り上がりを欠いた。東証33業種の下落率上位はゴム製品、鉄鋼、繊維、機械など。上昇したのは医薬品、精密機器、水産・農林の3業種。
このところ鉄鉱石価格やバルチック指数が弱いとして、市況の過熱感の調整が市況関連銘柄の重しになったとの声が出ていた。一方、東京エレクトロンやアドバンテスト、SCREENホールディングス、レーザーテックなど半導体関連の一角が買われた。トヨタ自動車やレーザーテックは、上場来高値を更新した。
寄り前に経済産業省が31日発表した4月の鉱工業生産指数速報は前月比2.5%の上昇と、ロイターの事前予測調査の予想である同4.1%上昇を下回った。
東証1部の騰落数は、値上がりが675銘柄、値下がりが1432銘柄、変わらずが85銘柄だった。
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