- 2021/07/01 掲載
午後3時のドル111円前半、1年4カ月ぶり高値圏で米雇用統計待ち
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 111.10/12 1.1841/45 131.58/62
午前9時現在 111.12/14 1.1854/58 131.73/77
NY午後5時 111.10/12 1.1855/58 131.73/77
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と同水準の111円前半。海外市場でドルが買われた流れを引き継いで一時は昨年3月以来の高値を付けたが、株安や中国指標の軟化で伸び悩んだ。午後は明日の米雇用統計を控えた様子見ムードが広がった。
ドルは国内勢の買いを受け午前9時半頃に111.16円と昨年3月以来の高値を付けた。しかし、株価が下落したことや中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を下回ったことをきっかけにリスク回避の円買いが広がり111.03円まで下落した。
6月日銀短観では、大企業・製造業の業況判断指数(DI)はプラス14、非製造業がプラス1となり、ともに4期連続改善した。想定為替レート(2021年度)は、ドル/円が106.71円、ユーロ/円が125.27円と、現行水準から大幅に乖離したものとなったが、為替市場は目立った反応を示さなかった。
昨日の6月ADP雇用統計が市場予想を上回ったことを受け、「マーケット参加者の間では、明日発表の雇用統計でも良好な内容が確認できるのではないかという期待が高まっている」(トレイダーズ証券・市場部長、井口喜雄氏)という。
仮に雇用統計が市場予想を下回る結果になった場合も、ドルが大幅安となる可能性は低いとみられる。
「米国の経済回復や労働市場の改善が進んでいることは事実で、FRB(米連邦準備理事会)がテーパリング(量的緩和の段階的縮小)に着手していくというシナリオは変わらない」(井口氏)といい、長期的にドルが上向くのではないかとの見方が示されている。
豪ドル/円は83円前半で軟調だった。
豪ドル安の背景には「対中関係の悪化や、新型コロナウイルスの感染再拡大によるロックダウン(都市封鎖)のほか、豪中銀がしばらくはハト派姿勢を堅持しそうなことがある」(外為アナリスト)という。
オーストラリアが新型コロナの起源を巡る国際調査の実施を呼び掛けたことで、豪中関係は悪化している。
オーストラリア当局は前日、インドで確認された新型コロナの変異株(デルタ株)の拡大を封じ込めるため、ロックダウンおよび行動規制の対象地域を拡大した。
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