ワクチン瓶の伊ステバナートＮＹ上場、時価総額は50億ドルと低調

［１６日　ロイター］ - イタリアの医療用ガラス大手ステバナート・グループは１６日、ニューヨーク株式市場で新規株式公開（ＩＰＯ）を実施した。ただ株価は下落し、時価総額は５０億ドルと厳しい出だしとなった。同社は新型コロナウイルスワクチンの瓶やヘルスケア関連製品を手掛けている。

初値は公募価格を２０％超下回る１６．６５ドルだった。

届け出によると、同社は特殊ガラスの製造メーカーとして１９４９年に創業。顧客数は７００社を超え、その中には世界上位５０社の医薬品企業のうち４１社が含まれる。

ステバナートは当初予定していた公開株数を４０００万株から３２００万株に引き下げたほか、公募価格を１株当たり２１─２４ドルの目標レンジの下限に設定。今回のＩＰＯで計６億７２００万ドルを調達した。

フランコ・ステバナート会長は「調達金の大半はインディアナ州や中国に建設する新工場に投資する予定だ」と述べた。

ステバナートの推計によると、現在販売されているコロナワクチンの約９割に同社の瓶を提供している。コロナ流行下で同社の製品やサービスの需要が高まっているという。