［東京　９日　ロイター］ - 日銀が９日発表した１１月のマネーストック速報によると、Ｍ３の平均残高は前年比３．６％増の１５２７兆４０００億円となった。伸び率は前月から小幅に縮小して２０２０年４月以来の低水準となったが、残高は過去最高を更新。預金通貨が過去最高となり、Ｍ３を押し上げた。

預金通貨は前年比７．６％増の８７４兆９０００億円。伸び率は前月の７．８％から縮小した。現金通貨は３．４％増の１１２兆１０００億円。ＣＤは１０．４％増の３５兆８０００億円となった。

Ｍ２は４．０％増の１１７５兆８０００億円で、残高が過去最高を更新した。広義流動性は４．８％増の２００８兆１０００億円となり、こちらも残高が過去最高。広義流動性のうち、外債は前年比変わらずの３１兆４０００億円。円安効果で２０年３月以来のマイナス圏脱却となった。

（和田崇彦）