カナダ中銀、インフレ目標維持へ　現行政策大幅に変更せず＝関係筋

［オタワ　９日　ロイター］ - カナダ中央銀行は、現在進めているインフレ目標に関する政策枠組みの見直しで、現行の２％のインフレ目標を維持する方針。事情に詳しい関係者が９日明らかにした。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が昨年行ったようなインフレ目標に関する大幅な政策変更は行わないとみられる。

中銀と財務省は５年ごとにインフレ目標政策の見直しを行っており、今年がその年となる。過去３０年、カナダのインフレ率目標は２％、１─３％のレンジに設定されている。

今回は１９９５年以降初めて、インフレ目標だけでなく、ＦＲＢが昨年採用したような平均インフレ目標や、ＦＲＢも責務の一つとする完全雇用など４つの政策枠組みについても検討した。

関係筋は、中銀が発表予定の政策見直しについて「インフレ目標の重要性をはっきりと再確認するものになるだろう」と指摘。「ただ、前回の内容のコピーになるというわけではない。中銀がこれまで行ってきたことを若干反映させ、雇用関連要因で中銀が考慮していることを反映するために文言の修正があるだろう」と説明した。