米ＨＰ、英企業買収めぐる訴訟で勝訴

［ロンドン　２８日　ロイター］ - 英ソフトウエア開発会社オートノミーが米ヒューレット・パッカード（ＨＰ）による２０１１年の買収前に企業価値を不正に高めた問題をめぐる民事訴訟で、英高等法院は２８日、オートノミーの経営トップだったマイク・リンチ被告が首謀者として不正に関与したと認定し、ＨＰ勝訴の判決を言い渡した。

オートノミーは１１０億ドルで買収され、英国のＩＴ企業が買収されたケースとしては異例の規模だった。この問題をめぐる法廷闘争は１０年近く続いている。

ロバート・ヒルドヤード判事は、リンチ被告がオートノミーの不適切な収益認識や不正会計について理解していたと認定した。賠償額については、ＨＰがこれまでのリンチ氏に対する民事訴訟の大半で勝利したと述べる一方、後日発表される被害額は、請求額の５０億ドルを大幅に下回る可能性があると述べた。

弁護人によると、被告は判決に失望しており、上訴する意向だ。

この日は、リンチ氏を刑事罰に問うため米国に引き渡すかどうかを判断する期限だった。有罪となれば、最大２０年の禁錮刑が科せられる可能性がある。