金融緩和の地域金融機関への影響、判断困難との趣旨＝黒田発言で財務相

［東京　８日　ロイター］ - 鈴木俊一財務・金融担当相は８日の衆院予算委員会で、金融緩和の継続が地域金融機関の経営に与える影響に関する黒田東彦日銀総裁の発言について、金融緩和の影響のみを判断するのは難しいとの趣旨でないかと述べた。近藤和也委員（立民）への答弁。

鈴木氏は「地域金融機関の経営環境は厳しいものがあり、低金利環境の継続、地域の人口減少、国内外の金融市場の動向など様々な影響を受ける」と指摘。その上で「金融政策のみを取り上げて影響の程度を測るのは難しい。黒田氏の答弁も、金融緩和の影響はプラス、マイナス双方あり、地域の構造要因もあり、（緩和の影響を）一概に判断するのは困難との趣旨ではないか」と解説した。

黒田総裁は２日の衆院予算委員会で、異次元の金融緩和の継続が地域金融機関の収益減につながったのか認識を問われ、「（そうした指摘は）認めない」と強調した。