富士通Japan株式会社（以下、富士通Japan）は、AIを活用して、婚姻届や出生届などの審査を行うために必要な関連法令などの文献を検索できるSaaS型のサービス「MICJET電子書籍AI検索サービス　戸籍」を開発し、2022年8月26日より全国の自治体向けに提供を開始します。本サービスは、東京都品川区（以下、品川区）様が、戸籍届の審査などを行う戸籍事務業務の効率化や負荷軽減、正確性向上を目指し、8月26日から利用開始します。

　「MICJET電子書籍AI検索サービス　戸籍」は、日本加除出版株式会社（ https://www.kajo.co.jp/）が保有する約370冊の戸籍実務に関する専門書籍に掲載された約1万7,000件の文献データを収録しています。AIの活用により、文献データ全文に対して文章による検索や、同義語や類義語の読み替え検索に対応しているため、従来の単語による検索と比べ、必要とする情報をより的確かつ迅速に検索することが可能です。

　戸籍事務は関係法令が多く、生活様式の多様化に伴い複雑な事例が増えており、自治体が行う業務の中でも特に専門性が高い業務の一つです。一方、自治体では一定周期で人事異動があるため、職員が戸籍事務の知識を効率よく習得することが課題となっており、品川区様でも対策を検討していました。

　富士通グループは2020年11月から品川区様と共同で、300冊以上におよぶ専門書籍から関係法令などを瞬時に検索できる電子書籍AI検索システムを品川区様の戸籍事務に適用し、有効性を確認する実証実験を行った結果、1か月間に約150件に上る戸籍届書審査などの調査時間を従来の77時間から40時間まで、ほぼ半減できる効果を確認できました。この有効性検証を経て富士通Japanが本サービスを開発し、品川区様が利用を開始されます。

　富士通Japanは、今後も品川区様の事務業務の改革や区民サービスの向上に向けた取り組みを品川区様と共同で推進するとともに、全国の自治体が進めるデジタルトランスフォーメーション（DX）を強力に支援していきます。

■関連リンク

・品川区様の発表ページ

　（ https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/press_release/press_release-2022/20220824201608.html）

・品川区様と共同で、戸籍事務を支援する電子書籍AI検索システムの実証実験開始（2020年11月11日 富士通株式会社プレスリリース）

　（ https://pr.fujitsu.com/jp/news/2020/11/11.html）

・戸籍電子書籍AI検索サービス自治体戸籍事務におけるAI活用

　（ https://www.fujitsu.com/jp/solutions/industry/public-sector/local-government/featurestory/220309.html）