- 2006/07/03 掲載
NECインフロンティア、企業向けネットワーク事業を統合
【IT基盤】
NECインフロンティアは、7月1日付けでNECのPBX、ルータ等の企業向けネットワーク事業の製品開発に関わる部門と事業統合し、NECグループの企業向けソリューション事業の一翼を担う中核会社として、新たな体制をスタートさせた。
本事業統合に先立ち、NECインフロンティアは、2005年11月24日の取締役会において、NECによる株式の公開買付けについて賛同表明を決議し、NECを完全親会社、NECインフロンティアを完全子会社とする株式交換に関する覚書を締結した。さらに、これを受けて本年2月28日、両社で株式交換契約書を締結、3月24日の臨時株主総会にて承認、5月1日に株式交換を行い、完全子会社となった。
NECとNECインフロンティアは、もともと企業向けネットワークと店舗向け流通システムにおいて事業領域が重なっており、2001年6月にキーテレホン(事業所用電話システム)とPOS端末の分野で事業統合を行った。これにより、NECグループにおけるキーテレホン、多機能電話機、POS端末等のものづくりをNECインフロンティアに集約し、国内、海外のNECグループに広く供給するとともに、独自チャンネルによる自主事業の展開にも資してきたという。
しかし、その後の市場の変化は大きく、IPテレフォニー化の進展により、従来は別事業領域であったPBXとキーテレホンもますます接近する傾向にある。NECとNECインフロンティアは互いの力を集結することによって、重複投資の拡大を避け、経営資源の効率的な活用を図るため、この度の事業統合を決意した。
この事業統合により、共通のプラットフォームによる、中・小規模事業所向けのキーテレホンシステムから、大規模事業所向けのIP-PBXやSIPサーバまでの幅広い製品ラインアップを実現する。また、NGN(ITU-T(国際電気通信連合の電気通信標準化部門)などが国際標準化を進めている「次世代ネットワーク」)に必須となるモバイル技術との連携や、WebアクセスなどのIT技術連携による新端末の提供、ユビキタスな企業ネットワークの構築、等への取組みを積極的に行っていく。
これらにより、2008年度にIPテレフォニー分野において、国内30%、米国12%、豪州20%、アジア22%のシェアを目指すとともに、世界市場トータルで10%のシェアを目指す。
さらに、流通分野においても、POS端末のブロードバンド対応や、店舗と本部システムの大規模ソリューションへの対応など、NECのソリューション事業との一層の連携強化を進め、事業領域の拡大を目指していくという。
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