- 2006/11/07 掲載
【国内RFID市場調査】成長のカギは4点。コスト、性能、セキュリティ、プラバシーポリシーの問題
ミック経済研究所、RFID関連ソリューションの市場動向結果を発表した。
2005年度のRFID関連ソリューション市場の市場規模は、RFIDタグをコアとしたソリューション市場と、非接触ICカードをコアとしたソリューション市場合わせて、前年比114.5%増の53,380百万円だった。
2006年度以降は成長率は急進し、年平均49.6%の高い成長率を維持、2010年度には400,000百万円の市場規模になるとみている。
ミック経済研究所が発表した調査結果によると、2005年度のRFID関連ソリューション市場は、RFIDタグをコアとしたRFIDタグソリューション市場が38,760百万円(前年比114.5%)、非接触ICカードをコアとした非接触ICカードソリューションが14,620百万円(前年比114.5%)で合わせて、53,380百万円であった(前年比114.5%)。
2005年度は、ベンダー各社の見解を総合すると、当初想定した市場拡大のスピードより、2~3年遅いとの印象が強い。市場拡大を遅らせている要因は、(1)コストの高さとコスト負担先の不明瞭さ、(2)性能(100%の読み書きの実行)と製品の品揃え、(3)セキュリティ責任、(4)プライバシー保護などの課題がボトルネックになっていただといえる。
2006年度は、これら4つの課題が解決されたとはいいがたいが、前年まで市場の中心であった実証・実験の案件以外に実用段階の案件も増え始めるとともに、経済産業省が中心となり推進している「響プロジェクト」の成果として、UHF帯のインレットが後半以降、市場に出始めてくることもあり、市場は前年比146.2%の78,060百万円にまで拡大すると見込まれる。
2007年度以降は、さらにEPC(Electronics Product Code)グローバルに準拠したUHF帯タグの普及に伴うコストの軽減、リーダ/ライタをはじめとする機器の充実による読み取り精度の向上、クローズドな環境中心のシステム開発からオープンな環境へのシステム開発への転換が加速されるなどの好条件が加わることが予想される。
また、セキュリティ面においても、ハードウェアやソフトウェアでメモリを制御する仕組みや、RFIDタグと特定のリーダのみ交信する仕組みの概要が整備され、プライバシーについても、エンドユーザーに渡す時点でタグの情報を消去する技術と運用が確立されつつある。
これらのことを考え合わせ、2006年度以降は年平均49.6%と高い成長率を維持し、2010年度には400,000百万円の市場規模となるものと予測される。
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RFID関連ソリューション市場 市場規模推移
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