• 2007/03/29 掲載

【CIOインタビュー】 東急建設  「建設業としてのシステム構築」をめざす

【オンラインムック】経営革新を支える日本のCIO

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東急建設では、情報基盤/アプリケーションの再構築を終え、ガバナンスの確立に着手している。その東急建設の情報リーダーは、SCM、CRM、BCPなどの用語を極力使わないという姿勢の人物だ。東急建設の経営企画室課長である寺田憲治氏へのインタビューをお届けする。
【マネジメント】『CIOインタビュー』東急建設 経営企画室 課長<br>寺田憲治氏

東急建設 経営企画室 課長
寺田憲治氏


寺田憲治氏
(Kenji Terada)
東急建設
経営企画室
課長

1989年に東急建設へ入社。
情報システム部に配属される。
その後、施工本部機材部、経営管理室を経て、
2005年より現職。
現在、システム企画業務を担当している。





情報基盤/アプリケーションの再構築を終え
ガバナンスの確立に着手


 建設業界準大手の東急建設は、東急グループのゼネコンとして、蓄積された建設技術やノウハウを駆使して、顧客が抱えるさまざまな問題の解決にきめ細かにする「より生活者志向」の企業を目指している。

 東急建設の情報化投資は、バブル崩壊後の新規投資の凍結を経て、「情報基盤再整備(2000年)」で再開され、パソコンの入替(3600台)及びネットワークの大容量(ブロードバンド)化を行った。その後、「アプリケーション再構築(2004年)」で、大型汎用機からオープン系システムへの転換を完了し、現在は、「システムガバナンスの確立」に取り組んでいる。

 東急建設のシステム部門を担うのが経営企画室課長の寺田憲治氏だ。寺田氏は、1989年の入社時に情報システム部に配属された。その後、別部門に異動になるが、2000年に経営管理室(当時)に移り、システム企画業務を担当し現在に至っている。

 東急建設の「情報基盤整備」への取り組みは1980年代の標準機制度(導入するパソコンの機種の標準化)の採用にまでさかのぼる。バブル経済崩壊後は大規模な設備投資が抑制されていたが、社内のパソコンの台数は増加の一途をたどった。2000年に至って「OSの陳腐化、情報通信回線の飽和などの問題が先送り出来ない状況」であるとの判断から、パソコン(3600台)の一斉入替、OSの移行(Windows2000)、通信回線の大容量化などの、情報基盤の再構築を行った。

 「情報基盤整備」を終えて着手したのが「アプリケーション再構築」だ。
「1970年代に構築された大型汎用機のシステムは、度重なる追加開発や改良に加え、担当者の交代などにより、巨大なブラックボックスと化していました。それに加え、いわゆる2007年問題によりシステムの詳細な中身まで精通した人間が去っていくのです。このまま放置すれば、いつの日か業務が立ち行かなくなることは明白でした。

 これまでは至れり尽くせりで、担当者が所管部門からの要望を聞いてシステムを作り込んでいました。消費税の導入や税率改定然り、組織の新設や統廃合然りです。その結果、内容は担当者の頭の中だけに存在し、ドキュメントが残っていない。残っていても様式がバラバラで、一子相伝的に後任担当者に引き継がれ、その過程でメンテナンスが行き届かず陳腐化していく。というシステム部門が抱える問題の典型的な状況に陥っていました。」

 そこで東急建設では、財務、人事、営業、原価、機材などの基幹システムの抜本的な見直しを行い、パッケージ製品を中心としたオープン化に踏み切った。

「新基幹システムの本稼働は2004年からですが、関係部門への説明を開始したのは1999年頃のことです。関係部門の担当者を集めてのプロジェクトを立ち上げたのが2001年、その後、設計、開発を経て、2003年の『情報検索」を皮切りに順次稼働を開始しました。汎用機からオープン化への移行は、情報基盤の整備があったからこそ実現できたのです。」

 「情報基盤整備」「アプリケーション再構築」を終えた東急建設は、「システムガバナンスの確立」に着手することになる。

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