- 2026/10/08 10:30 掲載
元バイトダンスのインターンによるAIラボ、47億円調達…「世界モデル」でリー氏に挑む
世界モデルとは、利用者などの行動が環境にどう影響するかを予測・シミュレーションするAIモデルを指す。単に完成した画像や動画を生成するだけでなく、操作に応じて次の状態を生成し続けられる点が特徴だ。バイトダンスも世界モデルの投入を準備しており、ロボットやゲーム、インタラクティブな3D空間などを巡る開発競争が広がっている。
クーユー氏は2024年、画像生成に関する論文「Visual Autoregressive Modeling: Scalable Image Generation via Next-Scale Prediction(視覚自己回帰モデリング:次スケール予測によるスケーラブルな画像生成)」の筆頭著者を務めた。同論文は、機械学習分野の国際会議「NeurIPS(ニューリップス)2024」で最優秀論文賞(Best Paper)に選ばれている。NeurIPSによると、画像を粗い状態から段階的に高解像度化していく「次スケール予測(next-scale prediction)」という新たな自己回帰型の画像生成手法を提案した研究である。
競争相手として意識されるのが、スタンフォード大学のフェイフェイ・リー氏が共同創業した米ワールド・ラボだ。同社はテキストや画像、動画から操作可能な3D環境を生成する「Marble」を開発し、2026年2月には10億ドル(約1,580億円)を調達した。さらに米AMDは9月、ワールド・ラボを約82億ドル(約1兆2,960億円)の全額株式取引で買収することで合意した。AMDのリサ・スーCEOは「モデルがどのように進化しているかを深く理解する必要がある」と説明している。
クーユー氏の研究所は、現時点で製品や顧客、性能指標を公表していない。一方、ワールド・ラボはすでに製品を公開し、AMDによる買収手続きも進んでいる。約3,000万ドルを調達した新興研究所が、世界モデルとしてどのような技術を示すのか。研究成果の公開が次の焦点となる。
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