スズキ、フォルクスワーゲンAGとの業務提携を解除

　スズキは18日開催の取締役会において、同社とフォルクスワーゲンAGとの業務提携および相互資本関係に係る包括契約の解除、並びに解除に関して自己株式を取得する場合に備えて、自己株式取得に係る事項について決議したことを発表した。

　同社とフォルクスワーゲンAGは、互いに独立したイコールパートナーとして、平成21年12月に包括契約に調印し、とりわけフォルクスワーゲンAGの技術へのアクセスを進めることに合意した。フォルクスワーゲンAGによる同社の議決権総数の19.89%の出資は、この技術へのアクセスを可能にするため、フォルクスワーゲンAGの申し入れを受けて行われたもの。しかし、当初の合意にも拘わらず、コア技術へのアクセスなど契約内容の実現ができず、同社とフォルクスワーゲンAGとでは『独立』の考え方に大きな開きがあることも明らかになったという。その結果、同社は両社間の協力の基礎である相互信頼関係の構築が果せなくなったとしている。

　同社では、平成23年10月14日にフォルクスワーゲンAGに対して契約違反通告書を送付し、契約に従った是正期間を与えるなど、再三にわたり提携及び資本関係の解消を円満協議により解決するようフォルクスワーゲンAGに対して求めてきたが、こうした協議に応じるという回答は得られていないという。

　また、フォルクスワーゲンAGが同社株式の適切な処分を直ちに行わない場合には、同社は第三者への処分を求める仲裁を申し立てるとしている。