• 会員限定
  • 2024/05/15 掲載

KDDIとローソンに見る「ある共通点」、“決め手”なき提携に「希望の光」はあるか

連載:大関暁夫のビジネス甘辛時評

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
記事をお気に入りリストに登録することができます。
携帯キャリアauを擁するKDDIが、コンビニエンスストアのローソンと業務提携契約を締結し、話題を呼びました。携帯電話とコンビニという異業種の協業となった今回の提携ですが、実は両社には「ある共通点」が存在しています。その共通点とは一体何でしょうか。提携による両社の狙いとともに紐解きます。
執筆:企業アナリスト 大関暁夫

執筆:企業アナリスト 大関暁夫

株式会社スタジオ02代表取締役。東北大学経済学部卒。 1984年横浜銀行に入り企画部門、営業部門の他、新聞記者経験もある異色の銀行マンとして活躍。全銀協出向時にはいわゆるMOF担を兼務し、現メガバンクトップなどと行動を共にして政官界との調整役を務めた。2006年支店長職をひと区切りとして独立し、経営アドバイザー業務に従事。上場ベンチャー企業役員を務めるなど、多くの企業で支援実績を積み上げた。現在は金融機関、上場企業、ベンチャー企業などのアドバイザリーをする傍ら、出身の有名進学校、大学、銀行時代の官民有力人脈を駆使した情報通企業アナリストとして、メディア執筆やコメンテーターを務めている。

photo
KDDIとローソンの共通点とは
(出典元: sdx15 / Shutterstock.com、 Nami Uchida / Shutterstock.com)

KDDIとローソンが提携を発表

 今回の資本業務提携は、2023年5月にローソンの親会社である三菱商事がKDDIにローソンの共同経営を持ちかけたということが発端であったと発表会見で明らかにされています。

 会見で三菱商事の中西勝也社長は、ローソンの価値向上に悩んでいたことを明かした上で、「新しい価値の提供が必要との認識に至った」と話したと報道されており、この業務提携第一の目的が長らく業界3位に甘んじているローソンの活性化にこそあるということが分かります。

画像
(左から)三菱商事の中西勝也社長、ローソンの竹増貞信社長、KDDI高橋誠社長
(写真:東洋経済/アフロ)

 コンビニ業界を眺めてみると、都心部、住宅密集地域を中心として、一定以上の安定的売り上げが見込める地域はすでに新規出店環境は飽和状態にあります。

 コンビニのビジネスモデル上、値下げ競争は避けるべきであり、となればライバルにない品ぞろえやサービスの創出か、あるいは他社比較上優位性の高いサービスの提供で、消費者の支持を高める戦略に打って出ることが求められることになります。同時に、飽和状態の国内を飛び出して海外展開に活路を見いだす、これもまた成長戦略における選択肢の1つではあるでしょう。

業界3位が「指定席」のローソン

1ページ目を1分でまとめた動画
 今月コンビニ各社が相次いで発表した2024年2月期決算においては、ローソンは国内における1店舗あたりの平均日販が55万6,000円で、69万1,000円で業界トップのセブン-イレブンの背中ははるか遠いばかりか、ファミリーマートの56万1,000円にも届かず、業界3位が指定席になった感が強く漂っています。

 トップのセブン-イレブンは1989年以降、国内市場の飽和を先読みしてか世界各国への進出も積極的に進めており、現在海外で6万を超える店舗網を築いています。

 同社は近年、特に北米での店舗増強に力を注いでおり、米国のコンビニチェーンを次々買収し、北米内での店舗数は現在1万5000店を超えています。米国でもフードメニュー開発に注力した日本型コンビニビジネスを掲げて、業容拡大を進めており、結果として、現在は海外収益が国内を上回りグループ業績をけん引する新たな柱に育っているのです。

 一方のローソンは、1996年に海外展開を中国からスタートさせています。その後もアジアを中心として海外進出を手掛けてはいるものの、その展開スピードは国内に比べてかなり緩く、現状の海外店舗は約6000店とセブン-イレブンの1/10足らずにとどまっており、海外事業は出遅れている状況にあると言わざるを得ません。

 ちなみにファミリーマートは現在8400店の海外店舗を展開しており、ローソンは海外でも業界3位に甘んじているのが実情です。 【次ページ】KDDIはローソンの「救世主」になるのか

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます