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  • 2012/07/27

営業は利益のクリエイター:企業成長をドライブする営業戦略(4)

A.T. カーニー 栗谷 仁氏/糸田 哲氏

第3回までは、営業課題解決ステップの前半部にあたる「戦略課題の解決」として、基本方針の確立から、営業におけるセグメンテーションとターゲット、価格戦略などについて述べた。さらに個別の営業活動へ戦略の落とし込みについても触れた。第4回からは、いよいよ後半の「実行課題の解決」へのステップについて言及する。今回のポイントは、営業の役割定義である。実際の具体例を交えた方法論についてもご紹介する。引き続き『最強の営業戦略』(東洋経済新報社)の執筆者であるA.T.カーニーパートナーの栗谷 仁 氏と、同社の糸田 哲 氏に解説していただく。


他部門への貢献活動や影響を考えた上で、営業の役割を定義する

──今回から、策定した戦略を具体的に実行する段階に入ります。まず営業力を強化する実行課題の解決ポイントについて教えてください。

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A.T.カーニー
パートナー
栗谷 仁氏
 栗谷 仁 氏(以下、栗谷氏)■営業力を強化するためには3つの不可欠なポイントがあります。「営業の役割やミッションが何か、もう一度再定義すること」が1番目のポイントです(図1)。その定義に沿えば、付加価値のある活動とない活動がおのずと分かります(図2)。

 そして2番目にすべきことは、付加価値のある活動を対象にして、営業活動を標準化し、生産性を高める方策を打つことです。さらに3番目として、間接業務など付加価値がない部分を最小化することが求められます。

 最も大切な点は「営業の活動を再定義すること」。最初にそれができなければ、何が付加価値のある活動かも分かりませんからね。

 まず営業の役割を再定義する際、営業活動をどのように捉えるか考える必要があります。ここでドアオープン(初回訪問)から販売までの活動の各プロセスが参考になるでしょう。

 しかし、これらはあくまで狭義の定義ですから、もっと広く捉え直すべきです。広義の捉え方として、「営業担当者は企業の代表であり、顧客とのインターフェース、つまりハブになる役割を持つ」ということを前提にしなければなりません。

 営業活動は、企業活動すべてに影響を及ぼします。したがって「純粋な販売活動」はもちろんのこと、「他部門への直接的な貢献活動」や「他部門の影響を考えた上での販売活動」を通じて、営業の役割を再定義し、付加価値のある活動を捉えます。

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図1■営業力を強化する3つのポイントとして以下を押さえる。1)付加価値のある営業の役割と活動内容の定義、2)営業活動の生産性向上と標準化、3)間接業務の圧縮と、付加価値活動を最大化

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図2■付加価値のある営業の役割と活動内容の定義する。その定義に従えば、付加価値のある活動とない活動がおのずと分かるだろう

 糸田 哲 氏(以下、糸田氏)■営業が与える他部門への直接貢献として「需要を予測する」「市場ニーズを開発にフィードバックする」「市況情報を企画に渡す」といった付加価値活動が挙げられるでしょう。

 一方、他部門への影響を考えた上で行う販売活動の目的は、企業活動全体の生産性を向上させることです。以前もご紹介しましたが、たとえば特別仕様でなく、なるべく標準化するように誘導していくことも1つの方法です。

 また「生産キャパシティ」との関係も考えておきましょう。営業側では、利益の出る顧客だけに絞って活動すれば確かに全体利益は上がります。しかし今度は生産量自体が減少し、工場稼働率が低くなるため、生産側との調整が必要になります。営業活動では、全体の生産性を含めて、どういう活動がベストであるのか、互いに話し合いながら決めていかなければなりません。

■次ページ>> 営業は単なる売り子ではなく、「利益のクリエイター」

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