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  • 2012/09/03

ネイティブアプリとHTML5、どちらがセキュアか?

モバイルアプリの世界で、iOS、Android、Windowsなどのプラットフォームに依存した「ネイティブアプリ」で開発するか、それともそれらに依存しない「HTML5」で開発するかがちょっとした論争になっている。開発コスト、顧客ニーズ、市場シェアとその中長期的予測、アプリの操作性といった要素から、さまざまな分析や考察がされている。こうした問題は、企業がモバイルデバイス向けの業務アプリの導入を検討する場合にも直面する問題である。セキュリティの視点から見てみたい。

フリーランスライター 中尾真二

フリーランスライター 中尾真二

フリーランスライター、エディター。アスキーの書籍編集から、オライリー・ジャパンを経て、翻訳や執筆、取材などを紙、Webを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは言わなかったが)はUUCPのころから使っている。

今回の本題に入る前に

 前回の記事で安全なWi-Fi接続環境の重要性と企業やキャリアの責務について語ったが、掲載と前後してMS-CHAPv2プロトコルに関する脆弱性情報が発表された。Wi-Fi接続にも関連する問題なので、本題に入る前に少し補足させていただく。

 この脆弱性は、MS-CHAPv2のプロトコル上の問題からVPNのパスワードが破られてしまうというものだ。モバイルデバイスをVPNで会社のイントラネットに接続している企業は少なくないだろう。

 技術的な詳細はここでは省くが、Wi-Fi接続、有線接続を問わず、VPNにPPTPを利用している場合、この脆弱性によってパスワードが解読されてしまう可能性がある。PPTPでVPN接続を行っている企業は、マイクロソフトのアドバイザリやベンダーなどが発信している関連情報を確認の上、速やかにIPsecかSSL-VPNによる接続に切り替えほしい。

参考リンク:MS-CHAP v2の認証情報漏えいの問題に関する注意喚起

Flashか、HTML5か、ネイティブアプリかという選択肢

 さて、本題に戻らせていただくが、Webサイトやモバイルアプリの市場では、HTML5に対応するか、それともネイティブアプリで開発するかが話題のひとつなっている(用語解説:HTML5とは何か?)。たとえば、これまでのFlashコンテンツをあきらめるのか、新たに作るサイトはHTML5前提に開発するべきなのか、業界の思惑や企業ごとの要件の違いから、簡単に結論は出ない。

 モバイルアプリ市場でも、HTML5ならブラウザさえ対応していれば、iOS、Android、Windowsなどプラットフォームを選ばないサイトやアプリが開発できる。サポートも一本化しやすいというメリットもある。

 しかし、スマートフォンにおいて、インターネットアクセスの一般的なスタイルは、ブラウザ経由ではなくアプリからとなっている。また、クライアント側に大きなリソースを要求するHTML5は、モバイルデバイスではパフォーマンスが出せなかったり、ネイティブアプリの操作性や柔軟性が大きく損なわれる可能性も指摘されている。

 このように、WebサイトやモバイルアプリをHTML5化すべきかどうかといった論争が起きるのは、両者ともに一長一短があるからである。

メリットデメリット
HTML5●アプリのインストールが不要
●(共通基盤のため)開発コストが抑えやすい
●すべてのブラウザ環境が対応しているとは限らない
●ソースコードが公開されてしまう
ネイティブアプリ●高い表現力が可能
●端末に搭載された機器(カメラなど)を利用可能
●パフォーマンス向上が可能
●プラットフォーム(App StoreやGooglePlayなど)でのプロモーションが可能
●プラットフォームや端末に動作環境が依存
●プラットフォームへの手数料支払いが発生
●プラットフォーム側にビジネスが依存

【次ページ】HTML5は安全なのか?

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