インターネットは「銃」と同じように戦いを大きく変える

　私はよく言うのは、「選挙は戦争であり、インターネットは銃だ」ということだ。

　明治維新は長州の農民が銃を持ち「奇兵隊」を作り、古い鎧兜と剣を持った幕府の侍を蹴散らした。このように世襲の古い戦いをする江戸幕府の侍（つまり、古い選挙を好む政治家）を蹴散らす力がネットにはあると考えている。 明治維新における銃のように最新の技術であり（つまり早く使いこなした方が勝ち）、銃のように誰でも使え、銃のように破壊力がある「インターネット」を使いこなすことにより、大きく政治の構造を変えることができると確信している。当然、明治維新も銃だけでなく剣や大砲と組み合わせて戦ったように、今までのポスターやビラとネットの組み合わせで選挙戦を戦うことにより、選挙に大きな変化を必ず起こすことができる。

　そして、ジバン、カンバン、カバンという3バンにネットという武器で戦うことで、銃が平民兵を作ったように、政治の世界にも大きなリスクを犯さず普通の人が参入してくるようにできると考えている。

　ジバンは、既存の既得組織ではなく。一般の人々をSNSで結びつけ、利権に関係ない新たな活動母体を作れるはずだ。それは、既存の利権組織を超えることはできる。オバマ大統領や盧泰愚（ノ・テウ）元韓国大統領はネットを活用して草の根の活動組織を作って成功している。

　また、カンバンも、今までは地上波TVに出ることにより名前を売っていた。ただ地上波TV、特にNHKは役職がなければ出ることは難しく。新人議員や無名の候補者はTVで情報発信をすることは難しかった。しかし、インターネットの世界は違う。インターネットを活用すればいつでも情報を発信できる（ここで重要なことは、インターネットは素をそのまま見せるということだ。政策などの中身がなければネットは活用できないと思う。）

　そして、カバン！選挙運動だけでなくネットを使えば活動資金を広く浅く集めることも可能である。まだまだ規模が小さいが、これからネットによる小口献金を進め、最終的には企業団体献金は全面禁止にしたい。これにより既得権益による政治への介入を止めることができる。大きく政治を変える最大のポイントはこのネット献金の成否にあると藤末は考えている。

　このように、今までのような剣術だけを練習している幕府の侍（古い選挙しかできない政治家）を打ち破るのがインターネットという武器をもった新しい候補者と政治家だ。

2010年の悪夢を繰り返すな！

　このようなネット選挙運動解禁への盛り上がりは、2010年5月にもあった。2009年の政権交代前に鳩山総理は、政権が交代する前にtwitter、YouTubeでネット選挙解禁を訴えた。



　 　2010年7月の参議院通常選挙前に公職選挙法を改正するため、同年5月には「インターネットを利用した選挙運動の解禁に関する各党協議会(座長:桜井充民主党参議院議員)」が設置され、インターネットを使った選挙運動の解禁に向けた協議が進められた。そして、5月28日に各党協議会で合意され、成案を得た。ちなみに下表が、インターネットを利用した選挙運動の解禁に関する各党協議会においてとりまとめられた内容だ。



　そして、国会への提出手続きを進めていたところ、6月2日に鳩山由紀夫首相が退陣表明し、国会審議がストップし、このインターネットを使った選挙運動の解禁を盛り込んだ公職選挙法改正案も国会提出できずに参議院選挙に突入したのだ。

　ネットをフル活用した選挙運動を準備（この話は今後していきます）していた藤末にとってもこれは大きな痛手だった。

　民主党が2010年7月の参議院選挙に負けた後、参議院はねじれには「一票の格差是正と定数削減」が優先され、ネット選挙運動解禁まで議論が行き着かなかったのである。当時与党であった藤末自身、自分の力と意志の不足を大きく反省しなければならないし、また同じ失敗をすることは出来ない。

　このように、2010年5月当時は、各党との合意まで至り、これから法案を国会に提出する段階まで来ており、これでほぼネット選挙運動の解禁は実現できたと思っていたが、まさに国会では明日に何が起こるかわからないのである。

世論を盛り上げるべし！

　では、我々はなにができるか？
それは世論を盛り上げ、ネット選挙運動解禁を止める政党がどれだけのマイナスを背負うことになるかを示すことだ。

　今年の7月は参議院議員選挙がある。
有権者が政治家と政党をコントロールできるのは選挙だけである。世論を盛り上げ、どの政党もネット選挙解禁を止めた政党の評価がぼろぼろになるくらいの世論の盛り上がりが必要である。絶対に止めることができない雰囲気を作っていかなければならない。

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