ＥＵの財政ルール改革案、修正必要＝独財務相

［ベルリン／ブリュッセル　１４日　ロイター］ - ドイツのリントナー財務相は１４日、欧州連合（ＥＵ）欧州委員会が提示した財政ルールの改革案について、このままでは受け入れられないとの認識を示した。

ＥＵの財政ルールである「安定・成長協定」では、加盟国の財政赤字の上限を国内総生産（ＧＤＰ）比３．０％、政府債務残高の上限をＧＤＰ比６０％に定めているが、欧州委は画一的なルールではなく、各国との協議を通じて個別に債務削減計画を策定することを提案している。

リントナー財務相は、ＥＵ財務相理事会で「（こうした上限を）各国が自由に決めることはできない」と発言。議論の対象にはならないと述べた。

新型コロナウイルス経済対策で債務が増えた国は持続可能な安定した財政を再び確立すべきだとも主張。ドイツにとっては「赤字と債務水準を減らす総合的で信頼できる予測可能な道筋」を見つけることが不可欠だと述べた。

フランスのルメール経済・財務相は同日、ブリュッセルで記者団に「すべてのユーロ圏諸国の財政が再び健全になることを望む」と述べた。