- 2023/03/02 掲載
金融庁、TOB対象拡大を審議会で議論 共同保有の範囲明確化も
2日に開いた金融審議会(首相の諮問機関)総会に諮問した。今後ワーキンググループを作って議論を進める。報告書の取りまとめ時期については決まっていないが、金融庁では、論点が幅広くなっており、夏以降まである程度の時間をかけた議論が必要になるとみている。
現在は市場外で所有割合3分の1を超える買い付けを行う場合、TOBを実施しなければならない。しかし、市場内での株式取得により敵対的買収を行う例などもあり、市場の内外を問わず3分の1を超える場合はTOBを義務付けることを検討する。また、株主総会の特別決議の水準となる3分の2以上となるTOBには応募してきた株の全部買付が義務付けられているが、この水準を引き下げる必要があるか否かなども検討する。
大量保有報告制度に関しては、一定の関係にある複数者による「共同保有者」についても範囲の明確化を議論する。例えば、気候変動など特定のテーマにおいて、複数の投資家が会社側とひとつのミーティングを持った場合などが共同保有ではないかと指摘される例もあり、範囲の明確化を求める声が出ている。
信託銀行のように、株主名簿にある株主と議決権行使判断をしている株主が異なる場合の実質株主について透明性を図る方策も議論する。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR