- 2023/03/28 掲載
日経平均は小幅続伸、金融不安和らぐ 金融株に買い戻し
日経平均は96円高でスタート。寄り付き後もじり高となり、約120円高の2万7603円45銭の高値を付けた。ただ、買いが一服した後は次第に上げ幅を縮小した。ドル/円相場は朝方、131円台半ばで推移していたが、午後にかけて130円台後半へ下落。円高が重しとなり日経平均は前日終値を一時割り込んだ。
市場では、決算発表前で投資家は動きづらく、膠着感の強い展開が続いているとの指摘が聞かれる。
フィリップ証券のアナリスト、笹木和弘氏は足元の日本株について「3月期末の配当取り狙いの買いや配当の再投資、低PBR(株価純資産倍率)株の物色など、限られた需給要因で動いている」と指摘する。現時点では騰勢が乏しいものの、金融不安を巡る警戒感が払拭されれば「引き続き低PBR銘柄の物色が支えとなり、日経平均は上方向を試すとみている」という。
テクニカル面では、25日移動平均線(2万7598円98銭=28日)が上値抵抗ラインとして意識されており、「25日線を上抜けできるかどうかが注目される」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。
TOPIXは0.25%高の1966.67ポイント。東証プライム市場指数は0.25%高の1011.87ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は2兆3613億1400万円と、薄商いだった。
東証33業種では、銀行業、鉱業、石油・石炭製品など23業種が値上がり。パルプ・紙、陸運業、サービス業など9業種は値下がりし、水産・農林業は変わらずだった。
個別では、岡三証券グループが堅調で2.7%高となった。前日に引き続き、24日に同社が発表した2028年3月期までの新中期経営計画を好感する買いが入った。
プライム市場の騰落数は、値上がり684銘柄(37%)に対し、値下がりが1046銘柄(56%)、変わらずが106銘柄(5%)だった。
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