独製造業ＰＭＩ、3月改定値44.7で約3年ぶり低水準　納期が改善

[ベルリン ３日 ロイター] - Ｓ＆Ｐグローバルが３日発表したドイツの３月の製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）改定値は４４．７で、２月の４６．３から低下した。好不況の分かれ目となる５０を大きく下回り、２０２０年５月以来およそ３年ぶりの低水準を記録した。製造業は独経済の約５分の１を占める。

ドイツ製造業ＰＭＩは昨年７月以降、５０を割り込んでいる。ロイター調査では、３月改定値は速報値と同じ４４．４と予想されていた。

ＰＭＩの低下は主に、サプライヤー納期に関するサブ指数が背景にある。サプライヤー納期指数が上昇すると、ＰＭＩの算出上、マイナスの方向に作用する。

Ｓ＆Ｐグローバルは「サプライヤーのパフォーマンス改善は、調査史上最も大きく、（新型コロナウイルスの）パンデミック（世界的な大流行）に伴う前例のない混乱が解消されたことを表している」とした。

Ｓ＆Ｐグローバルはまた、ＰＭＩ自体は低下したが、生産は２カ月連続で持ち直したと指摘した。Ｓ＆Ｐグローバル・マーケット・インテリジェンスの経済アソシエートディレクター、フィル・スミス氏は「投入コストの低下はもう一つのプラスポイントであり、インフレにとって喜ばしい動きだが、需要の冷え込みを示しているとも言える」とした。