- 2023/05/12 掲載
午前の日経平均は続伸、1年半ぶり高水準 株主還元への高評価も
日経平均は72円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、年初来高値を更新した。その後はいったん利益確定売りが重しになったものの、再び騰勢を強めて一時281円高の2万9408円06銭に上昇した。米国の地銀不安や景気懸念、債務上限問題などへの警戒感が引き続きくすぶる一方、高値更新でショートカバーが誘発され株価を押し上げたとみられる。
市場では「特に先行きが改善してきているわけではないが、海外勢の買いが続いている。他の先進国経済の見通しが不透明な中、消極法的な買いが入ってきているようだ」(CLSA証券の釜井毅生エグゼキューション・サービス統括本部長)との見方が聞かれた。
個別材料による物色では「株主還元を前向きに評価する機運が強まっている」(国内証券のストラテジスト)という。東京エレクトロンやKDDI、ホンダなど還元策を発表した銘柄が指数への寄与度の上位に入った。一方、2期連続の最終損失を発表したソフトバンクグループはマイナス寄与トップだった。
TOPIXは0.56%高の2094.72ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0793億3600万円だった。東証33業種では、値上がりはパルプ・紙や精密機器、ゴム製品など21業種で、値下がりは石油・石炭製品やその他 金融、保険など12業種だった。
個別では、神戸製鋼所やコナミグループ、住友不動産が年初来高値を更新した一方、武田薬品工業やミネベアミツミは軟調だった。カシオ計算機は年初来安値を更新した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが894銘柄(48%)、値下がりは857銘柄(46%)、変わらずは81銘柄(4%)だった。
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