- 2023/05/12 掲載
政策は制約的、物価抑制に十分かは不透明=ボウマンFRB理事
ボウマン理事は欧州中央銀行(ECB)で行う講演の原稿で「インフレが高止まりし労働市場がタイトなままであれば、インフレ低下に向け金融政策スタンスを十分制約的にするために追加的な政策引き締めが適切となる公算だ」とし「インフレを押し下げ労働市場の持続的強さを支える環境を作るうえで政策金利が十分制約的な水準にとどまる必要があると予想する」と述べた。
先週末発表の4月の雇用統計では雇用者数が予想を上回る伸びとなり失業率は53年ぶりの低水準となる3.4%に改善した。
今週発表の4月の消費者物価指数(CPI)は前年比の伸び率が2年ぶりに5%を下回り2021年4月以来の低水準となった。
CPI統計を受け、利上げ停止観測が台頭しているが、ボウマン理事は、雇用統計もCPIもインフレ低下を示唆する「整合的証拠」ではないと指摘した。
FRBの政策は既定の軌道上にはないとした。需要減退、求人減少、成長鈍化など、金利上昇の影響が出ている兆しがある程度見られると述べた。与信は引き続き厳格化するとみられ、最近の相次ぐ銀行破綻で経済見通しの不透明感が増したと指摘した。
「私の考えでは、われわれの政策スタンスは今や制約的だが、インフレを押し下げるのに十分制約的かは依然として不確かだ」とし「6月会合に向けて適切な金融政策スタンスを検討する上で引き続き今後出てくるデータを注視していく」と述べた。
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