- 2023/05/17 掲載
午後3時のドルは小幅高136円後半、2週間ぶり高値 リスクオンの円売り
東京市場でドルは136円前半で取引を開始。仲値にかけては実需の売り買いが交錯した後、日経平均株価が節目の3万円に上昇したことから、クロス円を中心に円売り圧力が強まった。その後ユーロ安/ドル高の流れにつれて、ドルは対円でも一段高となり、午後3時過ぎに一時136.87円付近と、5月2日以来の高値を付けた。
前日発表された4月の米小売売上高(季節調整済み)で、自動車、ガソリン、建築資材、外食を除くコア小売売上高が0.7%増となり、基調的には堅調との見方が広がった。これを受けて年内の利下げ確率の織り込みがやや剥落したほか、米国の大型起債も一因となり米長期金利が3.5%を超えて上昇し、ドルを下支えした。
あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏は「先週末までドル売りが進んだ反動もあり、ドルは対主要通貨で買い戻しが強まっている」と指摘。ただ、景気減速懸念や金融システム不安、債務上限問題の先行き不透明感が広がる中、「楽観的なリスクオンによる米金利上昇が見込める地合いでもない。仮に米追加利上げ観測が強まれば株価が下落するとみられ、いずれにしろドル買いは進みづらい」との見方を示す。
足元のドルは136円後半と、200日移動平均線の137.08円に接近している。同水準を超えると、年初来高値の137円後半を目指す展開が予想される。
ただ、年初から137.80-90円付近で上値を抑えられていることを踏まえると「テクニカル的には、(200日移動平均線の)137.08円を超えれば売り圧力がかかりやすく、140円方向に進むかは懐疑的だ」と、楽天証券のFXディーリング部、荒地潤氏は見ているという。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 136.78/80 1.0851/55 148.45/49
午前9時現在 136.41/43 1.0864/68 148.21/25
NY午後5時 136.37/40 1.0861/65 148.15/19
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