- 2023/05/18 掲載
トヨタ・スズキ・ダイハツがEV商用軽バン公開、総合力で勝負
3社は、広島市内で行われる主要7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて、日本自動車工業会が21日まで開催する展示会で同車を公開した。
同車の開発企画に参加したトヨタなどが共同出資する商用車技術開発会社コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)の中嶋裕樹社長は、商用軽バンを使っている法人顧客は「今まではいかにランニングコスト、メンテナンスコストを下げるかが課題だったが、新たにカーボンニュートラルに向けてどうすればいいかも課題になっている」と説明。具体的な社数は明言を避けたが、すでに接点のある顧客から「(受注の)話を大量にいただいている」と述べた。
中嶋社長はまた、EV専用車にするとコストがかかるが、「上物(うわもの)などは既存のガソリン車と同じものを使っているため(コストは)台数の総量で割り算ができる」として競争力を強調。ガソリン車との「ミックス(組み合わせ)で買いたい顧客にも対応できる」と語った。
日本のEV軽商用バンを巡っては、ホンダが2024年春に投入するほか、中国勢が配送大手と組むなどして参入し始めている。中嶋社長は、中国勢は「価格だけをみると非常に脅威」とした上で、「物流の仕組み全体で付加価値を提供することがわれわれの使命」と語り、渋滞を回避して効率的に走行できるルート提案など「総合力で中国勢と戦う」と話した。
3社は23年度中にそれぞれのブランドで販売する計画で、リースか売り切りかは顧客の要望に応じて判断する。ダイハツが生産を担う。航続距離は約200キロメートル。スズキとダイハツの車両価格は補助金を含め200万円以下を予定。家庭まで商品を届ける「ラストワンマイル」での利用を見込む。軽は日本独自の規格だが、タイでの評判が良かったことからタイなど東南アジアでの展開も目指す。
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