- 2023/05/19 掲載
NY外為市場=ドル対円で半年ぶり高値、FRB緩和観測後退
主要6通貨に対するドル指数は一時103.63と、7週間ぶりの高値を更新。終盤の取引では0.7%高の103.56。
ドル/円は一時138.74円と、6カ月ぶり高値を更新。終盤の取引では0.7%高の138.715円。
ホワイトハウス当局者によると、債務上限問題を巡りホワイトハウスと議会共和党の交渉担当者はこの日に再度会合を開き、19日も改めて会合を開く。報道によると共和党のマッカーシー下院議長はこの日、債務上限を引き上げる法案が来週に下院に提出されるとの見通しを示した上で、交渉は先週よりも良い位置にあるとの見方を示した。
マッコーリー(ニューヨーク)のグローバル外為・金利ストラテジスト、ティエリー・ウィズマン氏は「危機を予期して一部の人がヘッジとしてドルをショートにしていたことは明らかだが、数日中に解決策が見つかるというシグナルを受け、こうしたポジションが解消され、ドル高が進んでいる」と述べた。
この日発表の米経済指標では、労働省発表の5月13日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が前週から2万2000件減少の24万2000件。エコノミスト予想は25万4000件だった。
このほか、フィラデルフィア地区連銀発表の5月の製造業業況指数はマイナス10.4と、4月のマイナス31.3から改善した。
コーペイ(トロント)のチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、一連の予想を上回る経済指標とFRB当局者のタカ派的なコメントが相まって金利先高感が出ていると指摘。下半期の利下げ観測は後退しているとの見方を示した。
中国人民元は対ドルで6カ月ぶり安値を更新。オフショア取引で一時1ドル=7.0608元を付けた。
マッコーリーのウィズマン氏は「中国の経済指標はここ数週間、思わしくない」とし、「回復が軌道に乗り、5%を超える経済成長率が達成できると中国が示すまで、ドルが(人民元に対し)再び弱くなるのは難しい。中国が何らかの景気刺激策を発表することが唯一の道かもしれない」と述べた。
ドル/円 NY終値 138.71/138.74
始値 137.72
高値 138.74
安値 137.72
ユーロ/ドル NY終値 1.0769/1.0773
始値 1.0815
高値 1.0817
安値 1.0763
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