- 2023/05/29 掲載
米国籍ロングオンリーファンド、中国株を今年60億ドル売却=調査
中国の景気回復見通しの後退や地政学的な緊張を受けて、投資家の安全志向が強まっている。
ニューヨーク市場上場の中国本土株で構成するナスダック・ゴールデン・ドラゴン・チャイナ指数は今月5.6%下落。先月は10%値下がりしている。
モルガン・スタンレーによると、主な売り手は米国籍のミューチュアルファンドと上場投資信託(ETF)で、今月は26日時点で6億4000万ドルの中国企業の米国預託証券(ADR)を売却した。年初からの売り越し額は61億1000万ドルに達しているという。
リフィニティブのデータによると、米国上場の中国株の時価総額は3月末以降、1020億ドル減少した。
CICCリサーチの先週のリポートによると、米国の長期資金や大手機関投資家は中国へのエクスポージャーを減らしている最中で、米国の投資家は中国株を直接取引するよりも、中国経済の再開で恩恵を受けるフランスの高級ブランド株や他の新興国株式などを購入する意欲が強いとみられる。
モルガン・スタンレーによると、ロングポジションとショートポジションが混在している米国のヘッジファンドの中国ADRに対するエクスポージャーは5月はほぼ変わらずだったが、空売り残高は増加している。
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