- 2023/05/30 掲載
欧州大手銀行、シャドーバンクの問題が波及する恐れ=ECB
ECBは伝統的な金融機関とファンドなど「影の銀行(シャドーバンク)」の間のリスクの波及について調査結果をまとめた。
融資を含む銀行の債権と預金など負債がユーロ圏の上位13行に集中していることが明らかになった。シャドーバンクが銀行から預金やレポ取引の資金を引き揚げることが最大のリスクとした。これらの資金は銀行の負債の13%を占め、大手行ではさらに高い割合という。
このような資金の引き揚げはシャドーバンク自身が資金流出に見舞われたり、銀行に対する信用が失われたりした場合に起こり得る。
ECBはこうした資金の出し手は銀行の信用力に非常に敏感で、健全性が不安視されれば銀行は資金調達圧力が高まる可能性があると指摘した。
他の波及経路としては、シャドーバンクが資産の売却を余儀なくされるケースで、シャドーバンクと銀行のポートフォリオが関連していることが多く銀行に損失が生じ得るとした。
逆にシステム上重要な金融機関が経営難に陥った場合は、シャドーバンクに問題をもたらすとした。
「(システム上重要な)銀行や銀行グループが問題に直面すれば、恐らくシャドーバンクの多くで流動性と市場リスク管理で大きな影響が出る」との見方を示した。
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