- 2023/05/31 掲載
豪インフレに上振れリスク、必要な措置講じる=中銀総裁
インフレ期待が足元は安定しているが過信すべきではないと語り、インフレが根付けば金利や失業率の上昇を招くことになると警告した。
中銀は2025年半ばまでにインフレ率が中銀目標(2─3%)の上限に戻ると予想している。
総裁は「われわれがこの問題に真剣に取り組んでおり、必要なことを行うと国民に理解してもらいたい。インフレ率を下げるというコミットメントを疑問視しないでほしい。つらいのは承知しているが、われわれにはやるべきことがある」と訴えた。
「インフレに対するリスクは上向きで、われわれはそれに留意する必要がある」と述べた。
単位労働コストが高いため、生産性が向上しない場合にサービス部門のインフレ率が高止まりする可能性があると指摘。家計支出や世界経済の先行きに不透明感があると説明した。
中銀は昨年5月以降375ベーシスポイント(bp)の利上げを行い、政策金利は11年ぶり高水準の3.85%に達しているが、インフレ率を目標水準に戻すため追加利上げの可能性を示している。
ロウ氏は今月予想外の利上げに踏み切った理由について、インフレ低下に対する家計や企業の信頼が弱まっており、中銀がインフレ目標の達成に真剣であるという認識を強めることが狙いだったと説明した。
総裁は、インフレとの戦いが成功するかどうかは保証されておらず、家計にとってしばらくは厳しい状況が続くと説明した。
市場では中銀が来月金利を据え置くとの見方が優勢だが、8月か9月の25bp利上げが見込まれており、年内は金利が高止まりするとみられる。
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