- 2023/06/23 掲載
資産1000億ドル超の米銀行の資本規制厳格化へ=FDIC総裁
グルーエンバーグ氏は今年春の銀行分野での混乱は、資産規模が1000億ドルを超える銀行が金融システムにリスクをもたらし、監督をより厳格化するのに値することを示したと指摘した。今春には3つの銀行が経営破綻し、規制当局が介入して預金を保証する必要に迫られた。
グルーエンバーグ氏は事前に公表したテキストで「このような規模の銀行の破綻が金融安定に影響を及ぼす可能性に疑問があるとすれば、それは最近の経験によって答えが出た」とし、「教訓は、この規模の銀行は正真正銘の金融安定リスクをもたらす恐れがあるということだ」と言及した。
また、銀行規制当局は国際的な銀行規制の合意事項を実施するための新しい資本規制を提案する予定だが、2024年半ばまでに規制がまとまることはないとの見方を示した。
新たな銀行自己資本規制のいわゆる「バーゼル3最終化」を銀行業界は激しく批判しており、規制当局や政治家に対して厳し過ぎる要件は銀行やより幅広い経済に支障を来す恐れがあると働きかけている。
しかし、グルーエンバーグ氏は特に今春相次いだ銀行破綻を受け、規制当局がより厳しいルールを導入することは極めて重要だと主張。厳格化案は「銀行システムの財務面での強靱さと安定性を強化し、米経済への貢献をより可能にするとの最終目標に向け、リスクに基づいた資本規制の枠組みの重要な修正の機会となる」と訴えた。
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