- 2023/09/20 掲載
午前のドルは147円後半で売買交錯、貿易赤字拡大に警戒
Shinji Kitamura
[東京 20日 ロイター] - 午前のドルは147円後半で売買が交錯した。日米中銀会合を控えていることに加え、イエレン米財務長官の発言を受けて、円買い介入への警戒感が高まったという。
正午時点のドルは、前日ニューヨーク市場終盤と変わらずの147円後半で取引されている。
午前のドルの値幅は上下わずか15銭だった。一時147.85円まで上昇し、15日につけた10カ月ぶり高値147.95円に迫ったが、介入警戒感などから買いは続かなかった。
イエレン米財務長官は19日、日本が再び円買い介入に踏み切った場合に米国が理解を示すかどうかは「状況次第」だと発言。神田真人財務官も20日、米通貨当局と緊密に意思疎通を図っていることを明らかにし、円安には「あらゆる手段」を排除しないとの考えを改めて示した。
円相場の反応は鈍かったが、朝方に発表された8月貿易収支が9305億円の赤字と、事前予想を上回る赤字幅となったことも関心を集めた。輸入額の2割を占める鉱物性燃料は前年比3割超減少したが、市場では「原油高を背景に輸入額が増加し、赤字幅が緩やかに拡大するリスクが高まってきている」(みずほ証券の秋元俊吾マーケットエコノミスト)との指摘が相次いだ。
この日アジア時間の原油市場では、英ブレント、米WTIがともに10カ月ぶり高値圏で推移している。
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