• 2023/09/20 掲載

アングル:経済対策、22年度繰越金活用で20兆円超も可能

ロイター

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Yoshifumi Takemoto

[東京 20日 ロイター] - 政府が10月にもまとめる経済対策の財源ついて22年度予算の繰越金を活用する公算が高まっている。17.9兆円の繰越金を使えば、20兆円以上に膨らむ可能性があるとの指摘も政府内にはある。一方で、年内解散がないなら、今は大盤振る舞いは不要との見方も出ている。

岸田文雄首相は19日の自民党役員会で来週にも総合経済対策の柱建てを関係閣僚に指示する方針を示した。この後は対策の規模と首相の衆院解散戦略も絡んだ予算スケジュールが焦点となる。

これまで、日本経済の潜在力と比較した需要の過不足を示すGDPギャップのマイナス分が規模のめどとなっていた経済対策だが、同ギャップは今年4-6月期にプラス0.1%と15四半期ぶりに需要不足を解消。経済対策も「需要創出ではなく先端分野支援など供給力の拡充がメイン」(閣僚経験者)となる見通し。

内閣改造・党役員人事が内閣支持率の反転につながらなかったことで、年内衆院解散の可能性は低下したとみる政府関係者からは「今大盤振る舞いは不要。本当に解散するときに出せばよい」(経済官庁)との声も出ている。

これまでに政府内で検討されている主な対策メニューは、1)ガソリン・電力・都市ガスの価格高騰に対する補助金政策の延長・拡充、2)デジタル化や温暖化対策、人材支援関連など2022年度補正予算で対象とした供給力強化策の強化、3)上昇を続ける物価水準を上回る賃上げを実現するための企業の賃上げ促進策などという。

自民党の世耕弘成参院幹事長は19日の記者会見で経済対策の規模について「少なくとも15兆円、できれば20兆円ぐらいが必要」と発言した。実際「繰越金17.9兆円を活用することで20兆円以上に膨らむ可能性はある」(財務省関係者)との声もある。

前述の閣僚経験者も「7-9月もGDPギャップはプラスが期待できるが10ー12月以降は海外景気の下振れが心配」と述べる。

複数の政府・与党関係者によると経済対策の策定は10月下旬、10月16日にも召集される公算の大きい臨時国会での審議は11月中下旬のスタートになりそうだ。

(竹本能文 編集:石田仁志)

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