• 2023/10/09 掲載

政策修正の見通しは=植田日銀半年、識者に聞く☆2・完

時事通信社

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◇スピード感ある対応を=大和証券の岩下真理氏

―植田和男日銀総裁の政策運営への評価は。

物価に対する見方は当初は慎重だった印象がある。黒田東彦前総裁が導入した大規模金融緩和の継続性を重視していたのだろう。ただ、4月に示した物価見通しは低過ぎた。今後物価見通しの精度を上げて、正しい方向に政策を進めてほしい。経済・物価や金融政策に関する発言にぶれが出る場面があり、市場との対話にも改善余地がある。

―7月に政策修正に踏み切った。

個人的にはやや予想外だった。修正自体は大規模緩和の正常化に向け、(副作用が大きい)現在の長短金利操作の枠組みを骨抜きにしていく一段階としては良かったのではないか。物価見通しを過小評価していたと認めたので、これから仕切り直しとなる。

―植田総裁は拙速な政策転換に慎重だ。

過去の金融引き締めの失敗にとらわれ過ぎるのも良くない。もう少し柔軟な政策運営が望ましいだろう。日銀は正常化の過程で市場が混乱しないようロードマップを示すべきだ。

―2%の物価目標は実現できるか。

来年1~3月期には達成したと判断できると思う。企業の価格転嫁の動きも広がってきたので、目標実現は恐らく大丈夫だろう。

―先行きの政策見通しは。

メインシナリオは来年4月のマイナス金利政策の解除だ。ただ、早ければ来年1月の可能性も排除できない。植田総裁は任期5年の間に正常化を進められればよいという考えかもしれないが、経済や物価などの環境変化は海外を含め極めて速い。スピード感を持った対応を期待したい。

【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答える大和証券の岩下真理氏=9月29日、東京都千代田区

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