- 2023/10/18 掲載
中国GDP、第3四半期は予想上回る 9月主要統計も回復の勢い示唆
前期比伸び率は1.3%となり、第2・四半期改定値の0.5%から加速した。こちらも予想の1.0%を上回った。
国内消費や鉱工業部門の活動も予想を上回り、一連の支援策が回復を後押ししていることを示唆した。
中国当局は第2・四半期以降の成長急減速を受け、ここ数週間に景気刺激策を打ち出してきた。不動産危機などの逆風が見通しのリスクになっているものの、この日発表された各種統計は刺激策が奏功しつつあることを示した。
シティ・インデックスのシニア市場アナリスト、マット・シンプソン氏は「成長率、小売売上高、鉱工業生産、失業率と幅広い指標が予想を上回り、景気刺激策の効果がようやく出始めたようだ」と述べた。
中国経済は新型コロナウイルス禍から短期間回復した後、第2・四半期は不動産不況や長年のインフラ投資を受けた債務問題が重しとなって低迷。当局はここ数週間に公共事業支出や金利引き下げ、不動産規制の緩和、民間部門支援など一連の対策を発表してきた。
景気回復の勢いは、政府が今年の成長率目標(5.0%前後)を達成する可能性が高いことを示唆している。
ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト、Zhiwei Zhang氏は「第3・四半期の経済指標改善を受け、5%の成長目標は達成される見通しのため、政府が第4・四半期に刺激策を打ち出す可能性は低くなる」と指摘。「政府と市場の焦点は来年の成長見通しに移るだろう。政府がどのような成長目標を設定し、どの程度の財政緩和を行うかが重要だ」と述べた。
同時に発表された9月の鉱工業生産は前年比4.5%増加し、8月と同水準の伸びとなった。ロイターがまとめたアナリスト予想の4.3%増を上回った。
9月の小売売上高は5.5%増加し、8月の4.6%増から加速した。アナリスト予想は4.9%増だった。
1─9月の固定資産投資は前年同期比3.1%増加、予想は3.2%増だった。1─8月期は3.2%増だった。
1─9月の不動産投資は前年同期比9.1%減と、1─8月の8.8%減より大幅な落ち込みとなった。
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